湊家と親子の盃をかわす伝統行事「息子の酒」

紀北町の紀伊長島地区に昔から伝わる風習です。

漁師の家で男の子が生まれると、毎年1月11日に湊屋さんに連れていき、親子の盃をとりかわしてもらうと、けっして水難にあわないという言い伝えが残されており、江戸時代から300年以上続く伝統行事となっています。

 

その言い伝えは、「かんからこぼし」というこの地域に伝わる民話にもでてきます。

むかしむかし湊治郎左衛門という人が、赤羽川で人々にわるさをしていたかんからこぼし(河童)をこらしめた。その時かんからこぼしは、湊家の一族には今後一切わるさをしないと約束したという民話が残されています。